◎江戸時代中期、寛政の頃、その島を訪れたひとりの僧がみた弁財天の夢が、すべての始まりだった、といわれます。安芸の国、厳島神社で知られる宮島で、今も名産品として作られている木製の杓子は、琵琶をかたどったものだとか。ことに、ごはんをよそうための杓文字は、その地の名をとって「宮島」と呼ばれ、暮らしに欠かせない道具として親しまれています。
◎素材は、産地にも自生しているカバノキ科の広葉樹・梓〈あずさ〉。硬度があり、美しい柾目からは清潔感が漂います。国産の木材からかたちを切り出したのち、職人がひとつひとつ丁寧に磨きをかけて、目にも指にも滑らかに触れるよう無塗装で仕上げました。
◎面から柄まで流れるような優美なフォルムは、古来より伝承されたデザインを踏襲したもの。伝統的な造形でありながら、モダンで洗練された印象を与えます。
◎ご使用前にしばらく水に浸けておけば、炊きたてのごはんもくっつきにくく、さらりとよそうことができます。使用後は、洗って飯粒を落としたのち、水気を拭き取り、よく乾かして保存すれば、使い始めの美しさが長持ちします。
*寸法、容量、重量の数値は個体差があります。