◎いにしえの詩人の心を揺さぶったほどの風味とは、いかばかりか――。そんなことに思いを馳せながら、現代の茶の味を十分に、存分に楽しむための急須を作りました。
◎「平急須」という名の通り、平たく開口部が大きなこの急須。茶葉の出し入れがしやすく、かつ、茶葉が内部で十分に対流できるだけの空間が確保されています。
◎特筆すべきは、陶板に細かな穴を空けて作った内部の茶漉し部分。しっかりと茶葉を漉しながらも目詰まりしにくい、独自の構造です。
◎また、お茶を十分に蒸らし、一滴残さず注ぎきるうえで重要なのが、蓋と本体がぴったりと閉まること。この急須では、蓋と本体を摺りつける「蓋摺り」と呼ばれる工程を加えて、その高い密閉性を実現しています。
◎西洋のティーポットのように、把手が注ぎ口と反対側についているのは、「後手」と呼ばれるデザイン。把手の内側に指をかける突起をつけることで、利き手の別なく、どなたにも使いやすいかたちにしました。
◎古くから急須の名産地である常滑の技術を、惜しみなく注ぎ込んだ急須。無釉仕上げの滑らかな表面は、お茶を淹れ、掌で撫でるたびに艶を増していきます。長く使えば使うほど手放せなくなる、お茶の時間の相棒として、末永くご愛用ください。
*寸法、容量、重量の数値は個体差があります。
*容量は、満水時の数値です。