◎指揮棒立て

指揮棒立て

指揮棒立て

◎銀。大和言葉では「しろがね(しろかね)」と表された、高貴な輝きを持つ金属です。その涼やかな美しさは、太陽=金との対比から、ときに月にたとえられます。

◎アクセサリーや生活雑貨など、身近な金属として広く普及していますが、かつては砒素に反応したことから、中世には世界各地の宮廷で、毒見のために銀食器が使われたという逸話も残っています。

◎美しく、物語性も豊かなこの素材で作った、ひとつの道具をご紹介します。写真の円柱形の容器は、指揮棒立て。これは、日本を代表するある音楽家からオーダーを受けて製作した、純銀製の特注品です。

◎貴婦人のドレスのような底部分から口部のリム(縁)の立ち上がりまでを形作るのは、「へら絞り」と呼ばれる職人技。金属板を回転させつつ、へらと呼ばれる棒を角度を変えながら押し当てる技術から、この美しいフォルムが生まれます。また、成形後、胴体部を磨きあげるのにも、経験を積んだ熟練の技が必要とされます。

◎グラスファイバー製の細長い本体に、コルクなどのグリップがついた指揮棒。先の尖った不安定な道具は、立てて収納するのが理にかなっています。タクトを取り出すたび、純銀の輝きが、音楽家にあらたなインスピレーションを与えるように。そんな願いを込めて製作した、特別な道具です。

指揮棒立て
素材
純銀(内側 24金めっき)
製造
坂見工芸(東京都荒川区)
デザイン
猿山修 GUILLEMETS + SARUYAMA
寸法
直径92.4×189mm
重量
585g
参考商品
 
 
 
主宰
SCOPE
制作
東屋
 
 

※東屋は特注品のご相談・ご依頼を承っております。

工房探訪

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