◎キャニスター。その語源を辿ると、ギリシャ語の「ヤナギ細工の籠」からきていることがわかりました。転じて、コーヒー豆や茶葉などを保存する、円筒形の容器に。台所といった、さまざまな道具が集まる場所で、それらをすっきりとまとめるのに適した、筒型のキャニスターを作りました。
◎素材は真鍮。台所で使われるキャニスターには、陶器製で蓋つきのものが多く見られますが、これは金属製で蓋はなし。薄い一枚板から、へら絞りと呼ばれる金属加工で成形した筒は、美しく、シャープなフォルムです。
◎重みもあるので、安定感は抜群。熱源のある台所でも、安心して使えます。また、へらやトング、キッチンばさみにお玉など、金物の道具でも、傷や割れを気にせず放り込めて、必要なときにはさっと取り出せます。水や油がはねても、吹くか洗うかしてしっかり乾かせば、衛生的に使用できます。
◎無駄をそぎ落とした静謐なデザインは、台所だけでなく、部屋や書斎にも。工具を入れたり、文房具を立てたりと、使い途は広がります。
◎真鍮は、成長する金属です。時が経つにつれ、その表面は、酸化によって、次第に渋みのある光をたたえはじめます。金属磨きなどで磨けば、もとの金色がよみがえりますが、あくまで主役は道具。味わいが増すのを、日々、楽しむのもよいものです。
*寸法、容量、重量の数値は個体差があります。