◎蚊帳。蝿取り棒。傘状の食卓カバー。かつて家庭には、虫除けのための道具がいくつもありました。防虫剤などの発達で見かける機会は減りましたが、それでもいざというときのために、手元にあると心強い虫叩きを作りました。
◎飛んでいる小蝿を箸で捕らえたという剣豪・宮本武蔵の物語にあやかり、名前は「武蔵」。素材は和歌山産の天然・無垢の棕櫚〈しゅろ〉です。
◎紀州で古くからさまざまな生活道具に加工されてきた棕櫚。皮の繊維から作る束子や箒が知られていますが、長くしなやかな枝と葉の姿をそのまま活かし、葉の根元を編んで仕上げました。金具は一切使用していません。
◎手に持つと軽く、華奢な印象ですが、風雨に耐えた棕櫚の葉のしなやかさは折紙つき。軽く振って獲物に当てれば、一撃のもとに叩き落すことができます。丈夫で手入れも楽、頼れる道具です。
*寸法、容量、重量の数値は個体差があります。